引きこもりからの回復を目指す「全国引きこもりKHJ親の会沖縄支部」が14日に発足しました。「全国引きこもりKHJ親の会」は引きこもりで苦しむ子ども・若者の一日も早い回復や社会参加を目指す、特に保護者の連携を支援する全国組織です。
引きこもり問題では引きこもっている本人へ関心が集中しがちですが、彼らを一番近くで接する保護者が疲れ果てて行き詰まる事のないように支援することが重要です。お父さん、お母さんが疲れて感情的になったら、引きこもっている本人とのコミュニケーションがより難しくなります。
さて、引きこもりの親を支援する「全国引きこもりKHJ親の会沖縄支部」の設立に合わせて、サポステ沖縄では沖縄県の後援を得て、記念講演会を開催しました。
第1部は全国でも珍しい「引きこもり外来」を有する新潟県の医療法人佐潟荘の副院長である中垣内正和先生と、全国引きこもりKHJ親の会会長で臨床心理士である池田佳世先生をお招きし基調講演をいただきました。
中垣内先生は引きこもり外来で診療してきた経験から、引きこもりの若者が回復するためのステップと保護者のためのステップを紹介。特に保護者が元気になることが必要だと訴えました。
池田先生は、引きこもり本人が「助けて」と手を上げることは難しい。まず親や家族が責任をもって関わり、行政にアピールすることが大事です。行政もしっかりとサポート体制を整えてほしいと訴えました。
第2部では第1部の2名の先生のほか、沖縄で不登校・ニート・引きこもり支援を30年にわたって行っているNPO法人サポートセンターゆめさき代表 上江田 静寿江 氏、沖縄国際大学准教授で沖縄の保護者の会を支えている 知名 孝 氏、沖縄の保護者の会の2名を加えてパネルディスカッションが行われました。
沖縄の保護者の会の一人は「自分一人で問題を抱え込み、困窮する中で、子どもに緊張を与えてしまっていた。仲間と出会い、語らい、自然と親の力(緊張)が抜けたことで子どもも親と接しやすくなった」との自身の経験を語り、会場は親の会の必要性を再確認しました。
親の会沖縄支部は立ち上がったばかり。これから組織としての体制つくりや全国の各支部との連携などなど、保護者の皆さんは忙しくなりそうです。サポステ沖縄は親の会を全力でサポートしてゆきます!(kuni)